臨床のコツ・私の裏ワザ
頸部痛・肩こりが再発しやすい症例の評価・介入のコツ
上田 泰久
1
1文京学院大学保健医療技術学部理学療法学科
キーワード:
頸部痛
,
肩こり
,
再発予防
,
立ち直り反応
Keyword:
頸部痛
,
肩こり
,
再発予防
,
立ち直り反応
pp.1412-1413
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203689
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頸部痛・肩こりが再発しやすい症例の座位バランス
頸部痛・肩こりは,日本人の労働生産性低下の最大の要因である1).頸部痛・肩こりを有する症例では,後頸部にある軟部組織の滑走不全を認めることが多い.この滑走不全を有する症例に対し,後頸部の軟部組織の滑走を促すと,即時的に症状を緩和させることができる2).
しかし症状を緩和させても,再発する症例も散見する.頸部痛・肩こりが再発しやすい症例の座位バランスの特徴として,体幹の立ち直り反応が出現しにくく,頸部の立ち直り反応で代償し,後頸部の過剰な筋活動を認めることが多い(図1).このような症例では,特に上部体幹(第7〜9胸椎にある上半身質量中心から頸胸移行部まで)の可動域制限を呈しているため,胸郭を含めた上部体幹の可動域について評価・介入することが重要である.
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