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編集後記
白谷 智子
pp.1182
発行日 2024年10月15日
Published Date 2024/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203627
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日本の四季が感じられにくくなっているものの,朝晩は1枚羽織が欲しいと感じるようになり,夏から秋へと移り変わることを肌で感じる季節となりました.そして,読書の秋です.この気候のよい時期を活用して,本誌をゆっくりと読んでいただければ幸いです.
さて,本号の特集は「小脳update—運動と認知」です.これまで本誌で小脳のみを真正面から取り上げた特集はなく,本号が初めての小脳をメインにした特集となります.私が理学療法士となった約25年前は,小脳障害といえば運動失調が主な症状と考えられており,認知機能や情動などの高次脳機能への影響について記述されたものはほとんど見られなかったように思います.今回の特集では,近年の脳機能解析の発展により,小脳機能が運動だけでなく認知や情動にも広くかかわっていることが明らかになってきている点が記述されています.また,小脳病変を有する患者においても高齢化が進んでいるため,小脳病変と骨折を併発するケースも増えており,時代の変化に伴う理学療法のアプローチについても触れられています.ぜひご一読いただきたいと思います.
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