連載 私のターニングポイント・第52回
一人の住民として地域とともに成長する
草別 拓郎
1,2
1ロッツ株式会社
2リハ特化型デイReBorn・リハ特化型訪問看護ステーションさんぽ
pp.590
発行日 2024年5月15日
Published Date 2024/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203458
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東日本大震災は,私の大きなターニングポイントでした.震災が起こる前,私は秋田市のリハビリテーション専門病院で約3年間働いた後に,リハビリテーション科専門医である元副院長が開業するリハビリテーションクリニックに転職しました.クリニックでは通所,訪問などさまざまなリハビリテーション関連の事業を展開していきました.当初は一人職場でもあり,リハビリテーションの知識や技術のみならず,組織運営や経営についても経験を重ねました.
クリニックの事業が拡大し始めた頃,東日本大震災が発生しました.被災地支援のボランティアの募集があり,参加して少しでもお役に立ちたいと思っていましたが,医療法人での立場や責任などの事情で参加を見送りました.そのようななか,震災から3か月ほど経過してから岩手県沿岸に足を運ぶ機会がありました.被災地を直接目の当たりにして衝撃を受け,何か自分できることはないのかと,さらに考えるようになりました.ある時,陸前高田市の復興特区で全国から療法士(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)が集まって,訪問リハビリテーション事業を運営していた現職場のロッツ株式会社をsocial networking service(SNS)で発見し,人として,理学療法士として,使命感を感じて入社を決意しました.
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