連載 難しい症例のみかた・第1回【新連載】
病棟で作製した長下肢装具がうまく使えず,訪問リハビリテーションで歩行再建に挑戦した症例
中谷 知生
1
Tomoki NAKATANI
1
1宝塚リハビリテーション病院療法部リハビリテーション研究開発部門
pp.847-849
発行日 2023年7月15日
Published Date 2023/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203125
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
重度の運動麻痺を呈する脳卒中症例の立位・歩行トレーニングにおいて,長下肢装具を使用する機会は多い.長下肢装具は下肢関節の運動自由度を制限することで立位歩行動作の難易度調整が可能であるが,当然ながらその効果は麻痺側下肢に装着したうえで,理学療法士が適切な介助を提供することで得られるものである.
今回「難しい症例のみかた」というテーマで事例を紹介するにあたり,宝塚リハビリテーション病院(以下,当院)で長下肢装具を本格的に導入した当初,歩行トレーニングの質の担保に難渋した症例を紹介する.なお本稿は個人情報にかかわる一部情報を改変している.
Copyright © 2023, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.