Japanese
English
症例報告
Extension thrust patternを呈する脳卒中片麻痺患者の下肢装具変更後4年間の歩行能力の変化
Changes in gait ability of hemiplegic stroke patient with extension thrust pattern during 4 years after changing lower extremity orthosis
栗田 慎也
1,2
,
久米 亮一
3
,
尾花 正義
1
Shinya KURITA
1,2
,
Ryoichi KUME
3
,
Masayoshi OBANA
1
1地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立荏原病院リハビリテーション科
2地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立大久保病院リハビリテーション科
3株式会社COLABO
キーワード:
脳卒中
,
歩行
,
extension thrust pattern
,
下肢装具
Keyword:
脳卒中
,
歩行
,
extension thrust pattern
,
下肢装具
pp.735-739
発行日 2023年6月15日
Published Date 2023/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203100
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要旨 【目的】Extension thrust pattern(ETP)を呈する生活期脳卒中片麻痺患者1例に,株式会社佐喜眞義肢製の多軸膝遊動式膝継手(Sakima CB03A-01)とタマラック継手付きプラスチック製短下肢装具[タマラックankle foot orthosis(AFO)]を組み合わせた長下肢装具[center bridge-knee ankle foot orthosis(CB)-KAFO]を作製した.CB-KAFO作製後約4年間の歩行能力の変化を報告する.【症例と経過】視床出血発症後25年の70歳台女性で,歩行はオルトップAFOとT字杖を使用し自立していたが,ETPを認めた.歩行能力改善のため,CB-KAFOを作製し,それを使用して理学療法を行うことで即時的に歩行能力が改善した.7か月後に患者の希望でタマラックAFOへカットダウンをしたところ,転倒や歩容の悪化から,CB-KAFOに戻した.その結果,歩行速度や歩容の再改善を認め,30か月後までその改善を維持できている.【結論】ETPを呈する生活期脳卒中片麻痺患者に対するCB-KAFOの使用は歩行能力を改善し,その使用を継続できれば,長期にわたり歩行能力の維持・改善に寄与することが示唆された.
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