Japanese
English
症例報告
免荷式歩行器の前進負荷機能を用いた歩行練習により歩行能力が改善した既往症を有する腰部脊柱管狭窄症の1例—シングルケースデザインによる検討
Lumbar spinal stenosis with past medical history of improved gait ability by gait training with the forward load function of body weight support walker: a single-case design
吉川 大志
1
,
飯田 健治
1
,
國友 公太
1
,
島津 尚子
2
Taishi KIKKAWA
1
,
Kenji IIDA
1
,
Kouta KUNIMOTO
1
,
Naoko SHIMAZU
2
1汐田総合病院リハビリテーション課
2神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部リハビリテーション学科理学療法学専攻
キーワード:
腰部脊柱管狭窄症
,
歩行
,
免荷式歩行器
,
前進負荷機能
Keyword:
腰部脊柱管狭窄症
,
歩行
,
免荷式歩行器
,
前進負荷機能
pp.357-362
発行日 2023年3月15日
Published Date 2023/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202992
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要旨 【目的】既往症を有した腰部脊柱管狭窄症(lumbar spinal stenosis:LSS)の症例に対し,免荷式歩行器の前進負荷機能を用いた歩行練習により,歩行の安定性や歩行速度が改善したため報告する.【症例】既往に左片麻痺を有し,LSSの増悪にて歩行困難となった60歳台女性.X日にL4/5椎弓切除術を施行され,X+13病日に回復期リハビリテーション病棟へ入棟した.X+13病日の筋力はManual Muscle Testingで右股関節外転2,伸展3,腹筋群3,左下肢4であり,歩行は重度介助を要した.【方法】X+63病日からABAデザインによる免荷式歩行器の前進負荷機能を用いた歩行練習を導入し,歩行練習後に最大歩行速度,歩幅,歩行率,center of pressure 総軌跡長,trailing limb angleを計測した.【結果】免荷式歩行器を用いた歩行練習後に歩行の安定性が改善し,歩行速度が増加したことで歩行が自立した.【結論】既往症を有したLSS症例に対する免荷式歩行器の前進負荷機能を用いた歩行練習は,歩行能力の改善に寄与することが示唆された.
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