Japanese
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症例報告
高度肥満を伴う両側人工膝関節全置換術後症例に対し吊り下げ型体重免荷式歩行器を用いた理学療法を実施した1例
Physical therapy using a suspended body weight-supported walker for a highly obese patient after bilateral total knee arthroplasty: a case report
髙瀬 慶太
1,2
,
深田 亮
1
,
村田 淳
1
Keita TAKASE
1,2
,
Ryo FUKATA
1
,
Atsushi MURATA
1
1千葉大学医学部附属病院リハビリテーション部
2面野医院リハビリテーション部門
キーワード:
人工膝関節全置換術
,
高度肥満
,
免荷式歩行器
Keyword:
人工膝関節全置換術
,
高度肥満
,
免荷式歩行器
pp.1065-1069
発行日 2024年9月15日
Published Date 2024/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203596
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要旨 人工膝関節全置換術(total knee arthroplasty:TKA)の術後成績の不良因子として肥満がある.高度肥満を伴う両側TKA術後症例に対し,吊り下げ型体重免荷式歩行器(以下,免荷式歩行器)を用いて理学療法を実施した1例を報告する.症例は,末期破壊性両側変形性膝関節症に対し両側TKAが施行された40歳台の女性である.術後は荷重時痛および下肢筋力低下のため歩行が困難であった.また,高度肥満により従来の一般的な理学療法で用いられる前腕支持型歩行器の使用が困難であったため,転倒予防および疼痛増悪の予防を目的に術後早期から,免荷式歩行器を用いた歩行練習を中心に実施した.その結果,転倒および疼痛増悪を認めずに連日歩行練習を実施することができ,転院時に両側にロフストランド杖を用いた歩行が自立した.本症例は免荷式歩行器を用いることで,有害事象なく術後早期から十分な歩行練習が実施可能となり,歩行機能を再獲得できた.
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