ひろば
教育への挑戦!!—第二の人生に向けて
神戸 晃男
1
Akio KOBE
1
1東京国際大学医療健康学部理学療法学科
pp.371
発行日 2022年3月15日
Published Date 2022/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202621
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筆者は,養成校を卒業した後に大学病院に39年間勤務して病気や怪我,術後のリハビリテーション医療を必要とする対象者に,理学療法士として長く携わってきた.その間,臨床実習教育,国内外の学術大会での報告,研究論文の公表にも関与してきた.2021年度より,第二の人生として,大学教育に携わることになり,対象者中心の職場から,学生中心の職場に変わることになった.
病院では,近年,入院期間は以前に比べずいぶん短縮化されてきたが,臨床現場で理学療法士が対象者と日々直に接する時間は,他の医療スタッフよりも長い傾向にある.その間の問診や介入に際して年齢,性別,最近では国籍を問わず,種々の疾病,境遇の方々に対して,機能損傷,ADLはもとより個々人の多様なニーズに適したプログラム,社会参加などを支援することが通常の業務である.症例によっては家族,地域,国籍や文化の違い,特性などにも配慮して対象者の満足度,QOLを勘案した対応が望まれる.当然ながら,エビデンスに基づいた治療技術の選択や指導などを駆使して最大限の治療効果を得るために,日々の生涯学習を通した自己研鑽に励むことの必要性は言うまでもないことであろう.こうした姿勢を貫く信条は,本来,社会人として,かつ国家資格を有するプロフェッションとしての責務であると言われている.
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