連載 再考します 臨床の素朴な疑問・第12回【最終回】
腰椎椎間板ヘルニアに対する運動療法の効果とその機序は?
石田 和宏
1
,
宮城島 一史
1
,
森川 大貴
1
Kazuhiro ISHIDA
1
,
Kazufumi MIYAGISHIMA
1
,
Taiki MORIKAWA
1
1我汝会えにわ病院リハビリテーション科
pp.1366-1367
発行日 2021年12月15日
Published Date 2021/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202520
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腰椎椎間板ヘルニア(lumbar disc herniation:LDH)は,臨床において頻繁に遭遇する腰部疾患の1つである.下肢痛やしびれを主訴とし,下肢に進行性の運動麻痺を認める場合,あるいは膀胱直腸障害を認める場合には手術治療が絶対的な適応となるが,多くの場合は保存療法が第一選択となる.保存療法としては,薬物治療,硬膜外・神経根ブロック,運動療法が代表的な治療として挙げられる.そのなかでも運動療法は非侵襲的であり,副作用や合併症などのリスクも低いことから,患者が望まないケースを除き,一般的には選択されやすい.
本稿では,LDHに対する運動療法の効果・種類,機序,および適応と限界について近年のエビデンスに基づき解説する.
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