連載 とびら
「職域拡大」に向けて
林 雄史
1
1栃内第二病院
pp.1049
発行日 2021年10月15日
Published Date 2021/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202444
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私は日本赤十字社の救急法講習の指導員として活動しています.心肺蘇生をはじめとした救急処置を,一般の方々にお伝えしています.指導員になった経緯は,個人的なスポーツ活動において,私が理学療法士であると知られるや否や,大会などイベントの際には必ずといっていいほど,救護係などの役割を依頼されたことです.一般の方々は,医療職種である理学療法士は医療行為全般に長けているという過分な期待をもっているのだなと感じました.
一般病院に勤務する私の業務において,スポーツ現場で起き得るような緊急事態に対応した経験はほぼありません.ましてやそれに即応できるスキルも持ち合わせていません.このことを,当院に非常勤で来られていた救急センターの医師にぼやいたところ,「できることは多くあると思いますよ」とすすめられたのが,赤十字救急法の講習会です.さっそくこれを受講したのですが,なるほど一般の方々が期待しているであろうことの,一通りのスキルを習得できました.
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