Japanese
English
症例報告
ペラグラ脳症例に対する回復期理学療法の経験
Experience of recovery phases physiotherapy for Pellagra brain case
山崎 雄一郎
1
,
高石 真二郎
1
,
髙村 浩司
2
,
新井 智之
3
,
丸木 秀行
4,5
Yuichiro YAMASAKI
1
,
Shinjiro TAKAISHI
1
,
Hiroshi TAKAMURA
2
,
Tomoyuki ARAI
3
,
Hideyuki MARUKI
4,5
1丸木記念福祉メディカルセンターリハビリテーション科
2健康科学大学健康科学部理学療法学科
3埼玉医科大学保健医療学部理学療法学科
4丸木記念福祉メディカルセンター
5埼玉医科大学病院整形外科
キーワード:
ペラグラ脳症
,
運動療法
,
長期経過
Keyword:
ペラグラ脳症
,
運動療法
,
長期経過
pp.976-981
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202018
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要旨 長期にわたるアルコールの多飲により,ペラグラ脳症を発症した症例を経験した.症例は,高次脳機能障害とペラグラ脳症由来の神経症状として,固縮,運動失調,運動麻痺,感覚障害等を認め,歩行とADLに介助を要した.歩行獲得とADLの自立には,失行による誤動作を修正したなかで立位,歩行練習を中心に運動療法を進めることが有効と考えた.失行の改善後,経過のなかで神経症状は改善し,16週目に病棟内の移動は独歩自立,屋外歩行は見守りにて可能となった.また,ADLは高次脳機能障害が残存しているが24週目には自立し当院を退院した.ペラグラ脳症は稀な疾患だが,医師の治療後も残存する機能障害に対しては,運動療法が有効であることを経験した.
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