連載 甃のうへ・第74回
新一年生
竹中 菜々
1
1京都大学iPS細胞研究所
pp.697
発行日 2020年6月15日
Published Date 2020/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201944
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この春,わが家の長女がついに小学校に入学します.生後4か月からスタートした6年間の保育園生活を思い返すと,「本当によく頑張った!」と,娘はもちろんのこと,私自身と,それからともにがんばってきた夫のことも心底ほめてあげたいという気持ちになります.
京都大学iPS細胞研究所(CiRA:サイラ)に就職する前に,学生としての9年間を過ごした名古屋大学では,鳥橋茂子教授(当時)のご指導のもと,ES細胞を用いた損傷骨格筋に対する再生医療研究に没頭していました.とはいえ,当時の私には,卒業後の進路についての具体的な計画もほとんどなく,興味の赴くままにただひたすらに実験を重ねる毎日でした.そして,博士課程2年の時に参加した国際学会で,現在の上司であるCiRAの櫻井英俊准教授と出会ったことをきっかけに,学位取得後はCiRAで難治性骨格筋疾患に対する再生医療研究を進めることとなりました.
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