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読者談話室 一年生助産婦として考えること
田淵 清子
pp.516-517
発行日 1989年6月25日
Published Date 1989/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207645
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- 文献概要
私は,大学病院の助産婦として働きはじめ現在1年を過ぎようとしています。いろんなことにつまづいて,一人で悩み続けたり,先輩や同期の人たちと話し合ってもなかなか解決しなかったり……本当に四苦八苦の1年でした。ここで私にとって激動といっても過言でないこの1年間を紹介し,少しでも多くの若い助産婦が今後誇りを持って働けるよう声かけをしたいと思います。
私は,レギュラーコースの看護学校を卒業したあと,保健婦を目指し地元の保助合同コース制の学校へ進学しました。助産の勉強も当然あり,カリキュラムの大変さに驚く暇もありませんでした。実習に出てもお産を見て気分が悪くなったり,何もわからないまま1例,2例と終わっていきました。そしてあっという間に10例終了しました。保健指導を学び,助産を学んでいても,「本当にこんなので専門職としてやっていけるのか」といつもつまついていましたが,結局就職となりました。1年目は,不安ながらも助産婦として大学病院に就職しました。助産が恐ろしくとにかく不安だった私は,分娩になるとオロオロするばかりでした。しかし5月になると夜勤です。その大学病院は,周産期室9床,新生児室,分娩室(分娩台3台)があり,主に正常産婦は助産婦が担当し助産介助を行ないます。また周産期室に入った正常褥婦と正常(成熟)新生児の看護を行ないます。
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