私のターニングポイント・第4回
ターニングポイントって結果的
西上 智彦
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1甲南女子大学看護リハビリテーション学部
pp.711
発行日 2019年7月15日
Published Date 2019/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201608
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本稿では,今の自分がある多くのことのうち,2つのターニングポイントを書かせてもらいます.
1つ目のターニングポイントは,当時勤務していた高知大学医学部附属病院にて,現愛知医科大学医学部学際的痛みセンターの牛田享宏教授に出会ったことです.牛田教授はそのころ整形外科教室の講師であり,整形外科の回診時に痛みについて気軽に相談していました.そうしたら高知大学の痛みに興味がある人たちの集まりである南国疼痛研究所や,愛知県岡崎市にある生理学研究所の痛みの研究会に誘っていただき,その結果,痛みの臨床や研究にどんどんのめり込みました.牛田教授には,「ゆうてるだけは誰でもできる.論文に結果として残さないと」や「被験者や患者さんに時間や労力を使ってもらってるんやから,論文として残さないと失礼」といろいろ教えてもらい,研究するからには英語の論文にすると決めて,今まで行動しています.行動していますと言っても,いまだに英語で論文を書くのは苦しく,つらくて諦めたい気持ちは山々ですが,昔読んだ「タッチ」という漫画のシーンで,試合の終盤の同点の場面で,主人公の上杉達也が強打者の新田と勝負して打たれたとき,監督に「なぜ勝負したか」と聞かれて,「敬遠は一度覚えるとクセになりそうで」と答えており,それと同じで「一度諦めるとクセになりそうなんで」という気持ちでがんばっています.この漫画を読んだこともターニングポイントの1つです.
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