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資料
水泳肩に対する理学療法に関する定性的システマティックレビュー
Effectiveness of physiotherapy for swimmer's shoulder:a qualitative systematic review
志村 圭太
1
,
西田 裕介
1
Keita Shimura
1
1国際医療福祉大学成田保健医療学部理学療法学科
キーワード:
水泳肩
,
運動療法
Keyword:
水泳肩
,
運動療法
pp.974-979
発行日 2018年10月15日
Published Date 2018/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201344
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要旨 【目的】水泳肩によって生じる疼痛の緩和および機能障害の改善に有効な理学療法の知見をまとめ,課題を示すこと.【対象と方法】ウェブサーチによる文献検索からシステマティックレビューを行った.検索年数は,1997年1月〜2017年1月とし,水泳肩,理学療法ならびに運動療法に関するキーワードを用いた.【結果】283編の文献が検索され,選択基準を満たした12編(英文10編,日本語2編)を分析対象とした.研究デザインの内訳は,無作為化比較試験(randomized controlled trial:RCT)が6編,比較臨床試験が4編,症例報告が2編であった.水泳肩により疼痛を有する者を対象とした研究5編(RCT 1編,症例報告2編,比較臨床試験2編)では,いずれも理学療法によって疼痛が改善したと報告していた.その他7編では,無症状の水泳選手に対して肩関節周囲の筋力トレーニングやストレッチを実施した結果,肩関節等速性筋力や姿勢アライメントが改善したと報告されていた.【結論】水泳肩により疼痛を有する者を対象としたRCTは少なく,現時点での水泳肩に対する理学療法は,疼痛のない競泳選手の肩および肩甲帯の等速性筋力と,肩関節内外旋トルク比を改善させるものと考えられた.
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