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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1999
5 皮膚科医のための臨床トピックス
水泳用プールの水はいかに問題か—水泳とアレルギー性鼻炎
Effect of swimming on the development of allergic rhinitis
遠藤 朝彦
1
Tomohiko ENDO
1
1東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科学教室
1Department of Oto-Rhino-Laryngology, The Jikei University School of Medicine,
キーワード:
水泳
,
アレルギー性鼻炎
,
塩素系消毒剤
,
抗体産生
,
異物透過性
Keyword:
水泳
,
アレルギー性鼻炎
,
塩素系消毒剤
,
抗体産生
,
異物透過性
pp.178-181
発行日 1999年4月15日
Published Date 1999/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902887
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近年の健康ブームと水泳ブームの影響によって水泳人日が飛躍的に増加するとともに,耳鼻科の分野では,アレルギー性鼻炎に対する水泳の影響やアレルギー性鼻炎罹患時の水泳の可否を問われる機会が増えた.耳鼻科の臨床では,この問題に対して永い間経験的に対処してきた.筆者は,疫学調査を契機に水泳用プール内外の環境の中にアレルギー性鼻炎の悪化因子が潜んでいる可能性があることを知り,安全で健康な水泳のために調査,研究を重ね,その結果,高濃度の消毒剤がIgE抗体産生を亢進させたり,消毒剤を含む水が鼻粘膜の異物の透過性を高めることを明らかにした.これらは皮膚でも起こる可能性があり,適切な対応が望まれる.
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