特集 多分野に広がる理学療法
腰痛を予防するマッスルスーツ開発
梶原 侑馬
1
,
小林 宏
1,2
Yuma Kajiwara
1
1株式会社イノフィス(東京理科大学発ベンチャー)技術開発部
2東京理科大学工学部機械工学科
キーワード:
腰痛予防
,
マッスルスーツ
,
医工連携
,
産学官連携
,
イノベーション
Keyword:
腰痛予防
,
マッスルスーツ
,
医工連携
,
産学官連携
,
イノベーション
pp.967-969
発行日 2017年11月15日
Published Date 2017/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201024
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マッスルスーツ®製造にかかわることになったいきさつ
厚生労働省「2010(平成22)年国民生活基礎調査)」によると,日本の腰痛人口は約2800万人(4人に1人)と報告され,自覚症状については,男性は1位,女性は2位と国民病と言っても過言ではない状況であり,日常生活満足度の低下にもつながっている.それにもかかわらず有効な予防方法や治療方法は確立されておらず,筆者は今までにない新しい方法を開発し,腰痛予防や治療に貢献したいと考えていた.
また,理学療法士養成校に入学する以前は,自分の手技だけで腰痛を治せる治療家になりたいと思っていた.しかし,人の手だけでは限界があり,また,1人が治療できる人数はかなり限られてしまうことを,臨床を通じて実感した.さらに,外来・急性期・回復期リハビリテーションにおける腰痛や姿勢バランス等の研究を通して,腰痛は予想以上に完治しにくい例が多いことを知り,治療だけでなく予防が重要であることも学んだ.
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