Japanese
English
第1土曜特集 医学・工学の融合によるイノベーション
臨床不整脈イメージングシステムの開発における医工連携
Medical-engineering collaboration in the development of a clinical arrhythmia imaging system
芦原 貴司
1
Takashi ASHIHARA
1
1滋賀医科大学情報総合センター・医療情報部・循環器内科
キーワード:
非発作性心房細動
,
ローター
,
マッピング
,
医工連携
Keyword:
非発作性心房細動
,
ローター
,
マッピング
,
医工連携
pp.58-66
発行日 2023年10月7日
Published Date 2023/10/7
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2870158
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
近年,医工学の進展により,不整脈の診断・治療が直感的な理解を求める時代になった.しかし,難治性の非発作性心房細動の診断・治療には,さまざまな技術的・臨床的限界があった.そのようななか筆者らの産学連携チームでは,カテーテルアブレーションの臨床現場で非発作性心房細動をオンライン・リアルタイムに映像化できるExTRa MappingTMを開発した.本システムの臨床応用により,これまで未解明であった非発作性心房細動の興奮伝播様式と維持機構が次々と明らかになり,治療アプローチが論理的となったことで,治療成績が大幅に向上した.医工連携によるシステム開発が,非発作性心房細動アブレーションに変革をもたらしたといえる.医工連携に際しては,“医” と “工” が互いに踏み込めるオープンな関係性を築き,臨床への外挿性や現場での持続可能性などをかなり早い段階から見通しておくことが何よりも大切である.
Copyright © 2023 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.