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書評 —相澤純也(監修)/中丸宏二,廣幡健二(編集)—「クリニカルリーズニングで運動器の理学療法に強くなる!」
加藤 浩
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1九州看護福祉大学大学院
pp.893
発行日 2017年10月15日
Published Date 2017/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200999
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この書籍タイトルに目をとめた皆さんは今,臨床何年目の理学療法士だろう? 日本に理学療法士が誕生して半世紀が過ぎた.当時は理学療法士の数も希少で金の卵と称された時代もあったが,今ではその数は10万人を超え理学療法士過剰時代に突入しようとしている.量的な数は充実してきたかもしれないが,一方で,一人ひとりの理学療法の質の差も拡大したように思える.
昨今,超高齢社会を迎えるわが国においては,社会保障制度の見直しが迫られ,毎年のように医療費削減,診療報酬の切り下げが国会で議論されている.今,「国」はわれわれに根拠のある理学療法,質の高い理学療法を強く求めてきている.つまり,根拠のない不透明な「とりあえずの理学療法」には,お金を出さないと言っているのである.
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