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書評 —高橋哲也●編—「《理学療法NAVI》ここで差がつく“背景疾患別”理学療法Q & A」
野村 卓生
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1関西福祉科学大学保健医療学部
pp.692
発行日 2017年8月15日
Published Date 2017/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200946
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1966年(昭和41年)の第1回理学療法士国家試験合格者183名以降,社会の要請を踏まえた近年にみる急激な養成校の増加により,2016年3月現在,理学療法士国家試験合格者は139,214名となり,毎年約1万人の合格者が誕生するようになった.現在では,多くの施設で新人教育の充実化が図られ,先輩理学療法士のサポートにより,いわば受動型で理学療法士としての経験を積んでいける環境になりつつあると思う.一方で,一定の経験を積んでからは,多くは自己努力(能動型)で,より最善・最良の理学療法を提供する方法を追い求めなければならない.しかし,最近では以前と比べて理学療法にかかわる専門書が多くなったものの,臨床経験も十分でない若手理学療法士がそれを読み解き,内容を理解することは容易ではない.
本書は《理学療法NAVI》シリーズ『“臨床思考”が身につく運動療法Q & A』(医学書院,2016年)の姉妹本であり,各分野の理学療法に関するエキスパートの臨床思考過程に触れる機会を与える書籍である.
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