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書評 —内山 靖(総編集)/網本 和,臼田 滋,高橋哲也,淵岡 聡,間瀬教史(編集)—「今日の理学療法指針」
鶴見 隆正
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1湘南医療大学リハビリテーション学科
pp.333
発行日 2016年3月15日
Published Date 2016/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200516
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深みのある藍色の『今日の理学療法指針』を手にしたとき,「とうとうここまで理学療法士界は来たのだ」という感慨を覚えた.なぜなら1966年に全国でわずか183名の理学療法士によってスタートした理学療法士界が,今年で50年という大きな節目を迎えたこの時期に,医学書院の名書シリーズである『今日の治療指針』に,内山靖氏総編集による本書が加わり,これまでの理学療法士界の臨床・教育・研究活動の「来し方」が凝縮され,さらなる理学療法の発展すべき指針が込められているからである.
振り返れば草創期の理学療法士教育は3年制の専門学校で始まったが,現在では98大学,56大学院での教育へと進化し,理学療法士国家試験合格者の累計数は約13万人となり,活動領域は医療から行政,産業保健などに広がっている.また日本理学療法士協会は神経理学療法や運動器理学療法などの7分野の認定・専門理学療法士制度を設けるとともに,日本小児理学療法学会や日本基礎理学療法学会などの12分科学会による臨床研究体制が整っている.
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