特集 理学療法と臓器連関
呼吸理学療法と臓器連関
平澤 純
1
Jun Hirasawa
1
1公立陶生病院中央リハビリテーション部
キーワード:
低酸素血症
,
高二酸化炭素血症
,
酸塩基平衡
,
併存症
Keyword:
低酸素血症
,
高二酸化炭素血症
,
酸塩基平衡
,
併存症
pp.679-685
発行日 2017年8月15日
Published Date 2017/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200942
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はじめに
慢性呼吸器疾患患者の理学療法において,患者の換気障害(閉塞性,拘束性,混合性)の有無や程度,動脈血ガス分析等によるガス交換異常の有無や程度を知ることは大切である.さらに,呼吸を理解する場合,肺や全身への血液供給や酸塩基平衡,呼吸調節など他臓器とのかかわりも重要である.
慢性呼吸器疾患では低酸素血症や高二酸化炭素血症が生じるため,恒常性を保つために心臓や腎臓での代償が行われる.また,呼吸器疾患では併存症も多いことが報告されている.本稿では,慢性呼吸不全患者の多臓器連関における運動療法中のリスクマネジメントや運動療法に注意を要する併存症について解説する.
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