特集 現任研修—求められる臨床技能の習得
臨床技能の習得に必要な現任研修の実情と展望
4.増加する理学療法への対応と質の担保
奥山 夕子
1
Yuko Okuyama
1
1藤田保健衛生大学七栗記念病院リハビリテーション部
キーワード:
回復期
,
卒後教育
,
OSCE
Keyword:
回復期
,
卒後教育
,
OSCE
pp.138-140
発行日 2017年2月15日
Published Date 2017/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200789
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回復期リハビリテーション病棟の現状と課題
現在,回復期リハビリテーション病棟は,1,725病棟77,102病床届けられており(2016年3月1日時点),人口10万人に対して50床という創設当初の目標を超え増え続けている1).国の政策としても,リハビリテーションを施す回復期の病床を増加させ,手厚い医療を必要としない軽症の急性期,療養目的の慢性期の患者は自宅や介護施設へ移行させる方針である.回復期における理学療法士の需要は増加するが,多くは卒後間もないセラピストが供給されることが予測される.必要最低限の知識は国家試験に合格することで確認されるが,臨床技能は実践の場でしか確認できない.新卒であろうが,10年以上の経験をもつセラピストであろうが1単位に対する点数は同じである.われわれは臨床技能を磨くトレーニングを積み,その技能を確認する術をもつ必要がある.セラピストの質を保証するための方策として,指導者を育成するためのマネジメント研修(回復期リハビリテーション病棟協会認定回復期セラピストマネジャーコースや日本理学療法士協会指定管理者研修など)が開催されるようになってきたのはここ数年のことである.
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