とびら
むべなる理学療法を探求して
山田 隆介
1
1戸田中央医科グループ新座病院リハビリテーション科
pp.5
発行日 2017年1月15日
Published Date 2017/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200752
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私は埼玉県を本拠地として関東を中心に展開する戸田中央医科グループ新座病院に所属し,18年目を迎えます.上司である野宮一志部長の下,八面六臂とは言いがたい状況ですが,兎も角たくさんのことを経験し,現在に至っています.そのたくさんの経験のうち,ここ数年は「療法士教育」について携わる機会に恵まれ,密かに教育について勉強しました.その過程で知った「スズキ・メソード」が非常に興味深い内容で,大変勉強になったので,簡単に紹介しつつ私の療法士教育についての考えを伝えたいと思います.
スズキ・メソードを知るに至ったきっかけは,私の子が通っているピアノ教室がスズキ・メソードであったことで,配布されている会員向け小冊子に目を通す機会を得たことです.スズキ・メソードの創始者である鈴木鎮一先生が書かれた文章の「導きて牽かず(礼記)」(「才能教育」第185号,才能教育研究会)にふと目が留まり,読んでいくうちに心が強く揺さぶられ,それから自宅にあるだけの小冊子を読み漁り始めました.鈴木鎮一先生の教育についての考え方,人間への信頼,生命への畏敬,能力の開発に対する深い造詣に大変感銘を受けました.「このスズキ・メソードの考え方は療法士教育にも応用できるのではないか?」と日々逞しく想像し続け,もはや小冊子を繰り返し読むにも飽き,書籍にも手を出し今や日々の想像をよりいっそう強化しているところです.
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