Japanese
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報告
後方安定型人工膝関節全置換術患者の脛骨前方弛緩性と膝関節可動域および臨床症状との関連について
The influence of anterior tibial translation on range of motion and clinical presentation after posterior stabilized total knee arthroplasty.
近藤 淳
1
,
沼田 純希
1
,
安東 陽子
2
,
永塚 信代
1
,
糟谷 紗織
1
,
井上 宜充
1
Atsushi Kondo
1
1地域医療振興協会横須賀市立市民病院リハビリテーション療法科
2地域医療振興協会横須賀市立うわまち病院リハビリテーション科
キーワード:
人工膝関節
,
関節可動域
,
疼痛
Keyword:
人工膝関節
,
関節可動域
,
疼痛
pp.1147-1152
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200417
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要旨:〔目的〕本研究の目的は後方安定型人工膝関節全置換術(posterior stabilized TKA:PS-TKA)後患者における脛骨前方弛緩性と膝関節可動域・臨床症状との関連を検討することである.〔方法〕対象はPS-TKAを施行された術後患者23例28膝とした.脛骨前方弛緩性としてKS-measureを使用し,膝屈曲20°・50°・80°で脛骨前方移動量を測定した[以下,20°anterior tibial translation(AAT)・50°AAT・80°AAT].膝関節可動域の測定は膝関節伸展屈曲可動域を他動で行った.臨床症状の調査はKnee injury and Osteoarthritis Outcome Scoreのなかの症状と疼痛(以下,KOOS-疼痛)の下位尺度を使用した.各脛骨前方移動量と各関節可動域・臨床症状の相関にSpearman順位相関係数検定を使用した.〔結果〕膝関節伸展可動域と20°AAT[(Spearman's rank Correlation Coefficient:rs)=0.56]・50°AAT(rs=0.51)で正の相関があった.膝関節屈曲可動域と20°AAT(rs=0.48)・50°AAT(rs=0.53)・80°AAT(rs=0.72)で正の相関があった.80°AATとKOOS-疼痛(rs=−0.41)に負の相関があった.〔結論〕PS-TKAでは脛骨前方弛緩性の増大と膝関節可動域の拡大に関連があることが示唆された.しかし脛骨前方弛緩性の増大と疼痛の増悪との関連もあった.
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