特集 大規模災害の支援・防災活動—大震災からの学び
震災支援からの私の学び
2.円滑な支援のために必要なもの
竹内 伸行
1
Nobuyuki Takeuchi
1
1高崎健康福祉大学保健医療学部理学療法学科
キーワード:
コーディネーター
,
協働
,
理学療法教育
Keyword:
コーディネーター
,
協働
,
理学療法教育
pp.239-242
発行日 2015年3月15日
Published Date 2015/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200150
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筆者は,2011年3月11日に発生した東日本大震災におけるリハビリテーション支援活動に2度参加した.本稿では,大学において教育,研究の業務に従事している理学療法士の立場から「震災支援からの私の学び」について振り返ってみたい.なお,ひと口に理学療法士の支援活動といっても,活動した地域の被災状況や発災前の環境,活動場所(避難所や仮設住宅,在宅など),支援を要する方々の生活状況,活動を行う組織の違いなどにより,その内容は大きく異なる.本稿は筆者が経験した支援活動に基づいた私見とご理解いただければ幸いである.
筆者は,理学療法士になる前は電気技術者として働いていた.その当時,限局的な自然災害によるライフラインの復旧活動や地域の防災活動などに参加することが度々あった.しかし,今回のような大規模災害後の復旧,支援活動の経験はなく,医療従事者としての支援活動も初めてであった.そのため,戸惑いや不安をもちながら,また現地の保健福祉事務所に勤務する理学療法士や医療福祉関係者,全国から集まった支援者などと協働し,助け合いながら活動した.
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