とびら
感性のアンテナ
遠山 明子
1
1広島市立安佐市民病院リハビリテーション科
pp.83
発行日 2001年2月15日
Published Date 2001/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105739
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「感性」これは私がずっと大切にしてきた言葉です.「感性」を辞書で引いてみると,①感受性,②知識を形成する,対象を直観的に受け入れる能力とあり,更に「感受性」を引いてみると,外界の刺激を心に受け取る能力とあります.そして,「感性のアンテナ」これは私が創った言葉です.「感性のアンテナ」とは,「自分のなかにあり,外界(人・物・自然・その他のあらゆるもの)の発している信号を自分の心に感じ,受けとめようとする働きを助けるもの.よりたくさんの信号を受け取ろうとするもの」と私は捉えています.
まだ肌寒いベランダに暖かく差し込む陽射しに春の匂いを感じ,青く澄みきった空の高さに秋の訪れを感じる.友人や家族のちょっとした表情やしぐさに,感情や環境の変化を感じてきました.言葉で言い表せないもの,目で明瞭に見ることができないもの,それを感じる心,感じようとする心.そんな心を,私は理学療法士としていつも持ち続けよう,大切にしようと心がけてきました.
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