Case Presentations
人工呼吸器管理中の運動療法―慢性呼吸不全の1症例を対象として
大森 圭貢
1
,
山﨑 裕司
1
,
井澤 和大
1
,
青木 詩子
1
,
黒澤 保壽
2
Omori Yoshitsugu
1
1聖マリアンナ医科大学病院リハビリテーション部
2石岡脳神経外科病院リハビリテーション部
pp.353-356
発行日 1998年5月15日
Published Date 1998/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105070
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Ⅰはじめに
慢性呼吸不全患者は,その換気予備能の乏しさから,ウィーニングの際に呼吸筋疲労を併発しやすく,長期間の人工呼吸器管理を余儀なくされることも少なくない.このような症例に対して,呼吸機能の改善にのみ執着した訓練を施行した場合,長期間のベッド臥床によりかえって四肢の筋力低下や移動能力の低下を招く可能性も高い.
そこで我々は,呼吸筋仕事量の減少,訓練時息切れの軽減と呼吸筋疲労のリスクを回避することを目的として,人工呼吸器装着下で十分な換気補助を行った上での運動療法を,ウィーニングに並行して施行している.今回,慢性呼吸不全の1症例に対して,この方法で運動療法を施行し,良好な結果を得たので報告する.
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