呼吸器疾患診療メモ
慢性呼吸不全—人工換気中の栄養管理
宮城 征四郎
1
1沖縄県立中部病院
pp.179-181
発行日 1992年1月10日
Published Date 1992/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901347
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ここ十数年来,あらゆる領域の入院患者の栄養状態の評価が試みられ,内科病棟その他における患者の栄養障害の発生率は30〜50%と報告されている.正常な栄養状態で入院してきた内科患者でさえ,その75%が入院中に栄養指標の悪化をきたすことが知られている.
Butterworth1)によれば,その原因は純粋に医原性であり,その主な理由に,①入院時・入院中の経時的体重測定を怠ること,②主治医の栄養管理に対する無関心,③診断手技のための度重なる絶飲食の指示,④栄養状態の評価の欠如,⑤疾病の病態生理,予防や治療に及ぼす栄養の役割に関する知識の欠如,などが挙げられるとしている.
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