書評
―Robert F. Schmidt(著) 佐藤昭夫(監訳)/内田さえ,鍵谷方子(訳)―コンパクト生理学
黒澤 美枝子
1
1国際医療福祉大学保健学部
pp.567
発行日 1997年8月15日
Published Date 1997/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104963
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私は現在,看護婦(士),理学療法士,作業療法士,医療言語聴覚士,診療放射線技師等を育てる,いわゆるパラメディカル分野の総合大学で生理学を教えているが,いずれの分野においても,生理学は最も重要視されている教育科目の1つである.しかしながら,多数出版されている生理学教科書は,大部分,医学部の生理学教育に主眼をおいて書かれたものであるというのが現状である.
パラメディカル分野の大学教育はスタートしたばかりであり,生理学教育のスタンダードも明確に示されておらず,どういう教育を行っていくべきかを試行錯誤している.将来医療を助ける人々が臨床の場に出た時,個体として統合された生体機能を理解するためには,生理機能の基本を広く統合的に学ぶことが大切であると考えられる.
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