報告
乳房切除術後に発生した上腕浮腫に対する理学療法の経験
佐野 正和
1
,
前田 真一
1
,
影近 謙治
1
,
染矢 富士子
2
,
立野 勝彦
2
Sano Masakazu
1
1金沢大学医学部附属病院理学療法部
2金沢大学医学部保健学科
pp.741-744
発行日 1997年10月15日
Published Date 1997/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104860
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はじめに
乳房切除術後に発生する問題点として,術側上肢の可動域制限,筋力低下,浮腫などが挙げられるが,近年までに多くの理学療法士を含む医療従事者がこれらの諸問題に取り組み,好成績を残している.しかしながら,可動域制限や筋力低下の問題は術後プログラム上,良好な改善経過をたどるのに対して,浮腫の問題はその発生の予測が困難で,また発生後必ずしも良好な改善を示すわけではない.
今回,我々は乳房切除術後に発生した術側上肢の浮腫に対する理学療法を通じて,浮腫の発生時期と治療効果について若干の知見を得たのでここに報告する.
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