特集 チームワーク
<随想>チームワークで今思うこと 個性の尊重とチームへの「帰属意識」/「リーダー」がチームワークのかなめ/希少価値に驕ることなく/在宅ケアにおけるチームワークについて今思うこと/「一緒に仕事して良かった」と思えるチーム作り/多職種とのチームワークの経験から
金井 敏男
1
,
首藤 茂香
2
,
古米 幸好
3
,
松村 秩
4
,
三島 与志正
5
,
米田 睦男
6
Kanai Toshio
1
,
Shuto Shigeka
2
,
Furumai Yukiyoshi
3
,
Matsumura Satoshi
4
,
Mishima Yoshimasa
5
,
Yondeda Mutsuo
6
1リハビリテーションセンター鹿教湯病院理学療法科
2済生会大阪乳児院
3川崎医療福祉大学医療技術学部リハビリテーション学科
4茨城県立医療大学理学療法学科
5北海道立札幌肢体不自由児総合療育センター
6宮崎リハビリテーション学院理学療法学科
pp.162-170
発行日 1997年3月15日
Published Date 1997/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104731
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
戦後も半世紀を過ぎ,上昇一途であった高度経済成長も一息ついた感があるが,昨今の生活に関する世論調査では「自分の生活が豊かである」とする認識層が増加してきている.このことは自由競争による経済優先的思考の所産であり,個人の経済力に応じた,望むがままの「飽食」がその認識を高めているようである.
個人の生活が豊かであるに越したことはないが,その一方では,自然と一体化した生活や文化,心や気持ちのゆとり,人間的な触れ合いなどに視点をおいた社会づくりも求められている.最近社会問題となっている汚職,陰湿ないじめや差別,強奪や愉快的犯罪などは,自然や文化とのかかわりや人間的触れ合いの希薄さなどとともに,自己中心的思考性や飽食行動のちょっとしたズレがもたらした表現であるのかもしれない.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.