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特集 ゴール設定
脊髄損傷者のゴールについて
Goal Setting: Goal Setting in Spinal Cord Injured Patients
田口 順子
1
,
猿渡 政美
1
Yoriko TAGUCHI
1
,
Masami SARUWATARI
1
1神奈川リハビリテーション病院理学療法科
1Department of Physical Therapy, Kanagawa Rehabilitation Hospital.
pp.443-447
発行日 1992年7月15日
Published Date 1992/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103544
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Ⅰ.初めに
神奈川リハビリテーション病院では1973年8月開設以来,18年が経過し建築物の老朽化に伴う増改築の検討が進められている中,リハビリテーション高度医療の充実とこれからの新しいリハビリテーション・サービスの重点をどこに置くべきかも検討が為されている.
その一つとして,われわれがこれまでに行なってきた脊髄損傷に対する理学療法科のゴール目標についてふれ,今後への手がかりとしたい.過去18年間に理学療法科で取り扱った患者総数は1991年8月25日現在で20,867名であり,うち頸髄損傷は1,020名,胸髄損傷・腰髄損傷は925名,計1945名で全体の10.7%となっている.しかし,この数字は施設,外来も含めた取り扱い件数であり,入院に限ってみれば頸髄損傷574名,胸髄・腰髄損傷563名で入院患者総数の10.1%となっている.
頸髄損傷の平均入院日数は84.4日,胸髄・腰髄損傷では57.7日で,長期化する疾患の割には入院期間が短い.これは発症,受傷直後からの入院対応の少ないこと,褥創,泌尿器科管理などの二次的障害,合併症による転入院,再入院の多いことが挙げられよう.
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