とびら
自分を支えるものは……
田原 弘幸
1
1長崎大学医療技術短期大学
pp.289
発行日 1992年5月15日
Published Date 1992/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103501
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理学療法に携わって長い年月が経過した.“光陰矢の如し”と言うが,振り返ってみるとあっという間のようだ.自分なりにその時々に応じて精一杯やってきたつもりではあるが,反省することの多い昨今である.一人の人間として,それなりに大きく成れただろうか?理学療法士としての経験にふさわしいだけの成長・発達をしてきただろうか?いずれにしても,さまざまな出来事と経過があって現在の自分が在ることに変わりは無い.
私にはこれまでの人生においてずーっともち続けている,座右の銘とも言えるものがある.それは“自分を支えるものは自分である”ということばである.このことばは中学時代に,小柄だが凜凜(りんりん)とした風貌の校長先生が毎週の朝礼の最後に必ず述べられていたものである.以来,何故か脳裏の片隅にあって,人生の転機,想いに耽(ふけ)るときなどに口に出てくるのである.
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