Japanese
English
特集 重度障害児の理学療法
重度脳性麻痺児の母親指導―外来児の場合
Physical Therapy for the Severely Handicapped Children: Guidance and Counseling for Mothers of Severely Cerebral Palsied Children at Outpatient Clinic
新田 通子
1
Michiko NITTA
1
1神奈川県立こども医療センター
1Kanagawa Childlen's Medical Center.
pp.545-548
発行日 1991年8月15日
Published Date 1991/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103323
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅰ.初めに
当こども医療センターは1970年に開設され,こども病院(入院・外来)・肢体不自由児施設・重症心身障害児施設などから成る小児専門施設である.脳性麻痺児は,外来・重心に集中していた.しかし,近年,子ども病院の入院児にも脳障害児が多くなり,幼少化・重症化してきている.理学療法部門へ依頼される患児の年齢は0歳児が増加し,重度児も多い.こども病院には,保育機能は無く3歳前後になると患児は地域の“通園施設”に移り,そこで訓練と保育を受ける方法が取られている.
当センターでは診療に紹介予約制を取り入れているが,リハビリテーション科を受診する患児は,外部からの紹介よりも,院内他科からの依頼が多い.
4年前よりリハビリテーション科外来では初診時からリハビリテーション医,理学療法士,作業療法士の3人のチームで診察に当たっている.このとき3人のチームは母親を交えて話し合い,患児のセンターにおける訓練方法について,次の二つの内のいずれかを選択する.
①週1回の通院訓練を行なう
②母親や家族が家庭で子どものハンドリング(診察時に理学療法士・作業療法士が母親に指導する)を行ない,1~2か月後再度,リハビリテーション外来を受診させる
①,②いずれにおいても「母親指導」が行なわれるが,以下,主として①における母親指導について述べる.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.