報告
学齢脳性麻痺児母親における腰痛発生要因の検討
白坂 史樹
1
,
新田 收
2
Shirasaka Siki
1
1東京都立豊島病院
2東京都立保健科学大学
キーワード:
脳性麻痺
,
腰痛
,
介護負担
Keyword:
脳性麻痺
,
腰痛
,
介護負担
pp.1015-1018
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100208
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近年周産期医療の発達により出生時死亡率が低下しているが,その一方で障害を有する場合,障害の重度化が指摘されている1,2).子供が心身に何らかの障害を有する場合,母親の負担は非常に大きなものとなり,介護者の負担が限度を超え大きい場合は健康を損ね,家庭での介護継続が困難となる場合も多い.特に介護者の腰痛発症率が高いことは諸家により報告されている.腰痛は,介護動作時に頻発し,症状自体も慢性化しやすく介護疲労感を増加させる一因といえる.
介護負担に関する研究は近年報告されているが,これらは高齢者介護を対象としたものが多く3,4),在宅介護者を対象にした研究は少ない.一方,障害児介護における研究5~8)もみられるが分析対象が学校教員を対象とし,腰痛の介護と腰痛発症の発生率についての報告にとどまっている9).
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