とびら
次世代リハビリテーションと理学療法士
辻下 守弘
1
1甲南女子大学看護リハビリテーション学部理学療法学科
pp.1053
発行日 2012年12月15日
Published Date 2012/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102646
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日本における理学療法士の歴史は,1966年に実施された第1回理学療法士・作業療法士国家試験に始まり,現在約半世紀を迎えようとしている.一方,理学療法士と深い関係にある日本リハビリテーション医学会は先行して2013年に半世紀を迎え,同年6月に第50回の記念大会が東京国際フォーラムで開催されることになっている.
さて,今われわれは,理学療法と臨床現場であるリハビリテーション医療が半世紀前と比較して著しく進歩したと断言できるだろうか.理学療法の大きな進歩は2点ある.1点目は,理学療法士数が増えたことである.日本理学療法士協会のホームページによると,2012年6月時点現在の会員数は77,844名であり,今後も毎年1万名以上の増加が見込まれている.理学療法士数の増加は,理学療法士が勤務する施設数と1施設あたりの理学療法士数が増えたことを意味する.近年,慢性疾患患者と高齢者の急増により,国民の多くがリハビリテーション医療を必要としてきたが,その根幹を支える人材としての理学療法士は,他のどの職種よりも大きな社会貢献を果たしたことは間違いない.
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