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新潟では4メートルを超える記録的な大雪であるとのニュースが伝わる中,2006年度の診療報酬改定の情報が巷を騒がせています.脳死後の心臓移植や肺移植などに公的医療保険を適用するという朗報も聞こえてくる一方,理学療法については極めて厳しい大きな変化が予測されています.「理学療法の現場から」で理学療法士であり介護支援専門員の丹野氏が「理学療法は正念場に立っている」と指摘しているように,まさに理学療法システムそのものを根本から変える大きなうねりがすぐそこに見えてきました.
さて,本号の特集は「腰部・下肢関節疾患の理学療法」を“姿勢・動作の臨床的視点”より解説いただきました.「木をみて森をみず」という表現に代表されるように,腰部・下肢関節疾患に対しては,ともすると,「膝伸展筋力が低下しているので大腿四頭筋強化」,「股関節の屈曲制限があるからROMエクササイズ」といった局所の障害に注意を奪われて,姿勢や動作に視点が及ばないこともしばしばです.どの論文もじっくりと熟読することで明日からの臨床での理学療法アプローチが大きく変わってくるものと思います.加賀谷論文では,腰部・下肢関節疾患に対する理学療法について,局所に限定したアプローチに警鐘を促し,姿勢動作からみた理学療法モデルの考え方をアライメントの観点から論じています.また,アライメントを単に正常化させるだけでなく,さらに一歩踏み込んで,不良姿勢や誤った身体操作による負荷の軽減についてもアプローチの必要性を説いています.加藤論文は,運動連鎖の考え方から,骨格構造機能,筋出力機能,神経機能の3つの機能的要素をキーワードに,変形性股関節症に対する具体的な理学療法アプローチを多数紹介していただいており,より実践的な論文に仕上げられています.石井論文や木藤論文,中江論文でも,実践的なアプローチを紹介していただきながら,腰部・下肢関節疾患に対する全身的なアプローチの重要性を解説いただきました.後世に残る保存版になったことと思われます.投稿論文の村田論文では,新人理学療法士が求める理学療法責任者のリーダーシップ行動が詳しく分析されています.先輩理学療法士は新人理学療法士が求めるリーダーシップをいくつクリアできるでしょうか?私はといえば….
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