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編集後記
網本 和
pp.386
発行日 2005年4月15日
Published Date 2005/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102505
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春爛漫ということばには,なんと艶やかな響きをきくことができるでしょう.本邦ではとりわけ入学,入社など新しい門出に重ねて,文字どおりフレッシュな感慨を抱かずにはいられません.本号が届けられる4月は,サクラのもつ不思議な高揚感のせいか新年1月よりも新しい気持ちを持って迎えられているものと思います.
本号の特集は「脳性麻痺」です.EOIにも記しましたが,近年の理学療法士養成過程においてはすべての学生が小児領域の臨床実習を経験できるわけではなく,テキストのなかでの「脳性麻痺」の知識によって実際の臨床に臨む場合が少なくないのではないでしょうか.筆者は脳性麻痺療育施設での8週間の実習をさせていただいたにもかかわらず,初めて脳性麻痺児を担当したときにはその子供の母親の前でうまく説明ができず絶句したことが,ある痛みを伴って思い出されます.本特集企画ではそのような「絶句」状態が起こらないように,そしてなによりも子供たちと家族に理学療法サービスの提供できる可能性を論じてくださるようお願いしました.
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