臨床実習サブノート 基本動作の評価からプログラムを立案する・1【新連載】
整形外科保存療法患者の基本動作の評価からプログラムを立案する
川島 由香里
1
,
上内 哲男
1
Yukari Kawashima
1
1東京厚生年金病院リハビリテーション室
pp.359-365
発行日 2012年4月15日
Published Date 2012/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102260
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はじめに
臨床において動作分析を行う目的は,患者の問題点を明らかにし,その問題点を解決するための的確な運動療法プログラムを立案することである.臨床現場では,理学療法士は姿勢・動作の評価から機能障害を推察していき,治療過程に入るトップダウン形式で評価を行う方法が一般的である.理学療法士を目指す学生は,この方法で評価を行うことが苦手で,臨床実習中に動作分析がうまくできずに苦労していることが多い.複雑な要素を含んだ姿勢や動作の評価をするには,動作を観察する際にどこに着眼点をもっていくかということが重要となる.着眼点をもつためには,解剖学,生理学,運動学といった基礎知識に加えて,病態に対しての知識,疾患特有の姿勢や動作についての知識が必要となる.
本稿では,変形性股関節症,変形性膝関節症の患者にみられる基本動作の特徴を動作別に解説し,基本的な理学療法アプローチについて紹介する.
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