特集 理学療法技能の評価と学習支援
理学療法領域における臨床技能の評価と学習支援の試み
5.手稲渓仁会病院での例
青山 誠
1
Makoto Aoyama
1
1手稲渓仁会病院リハビリテーション部
pp.317-320
発行日 2012年4月15日
Published Date 2012/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102251
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はじめに
「臨床技能の評価」は,セラピスト各人の①個々の臨床技能に対する評価と②疾患別総合治療成績評価の2つに大別される.①は,一つひとつの評価手技や運動療法技術の手順が病態に応じて適確に行われているかを評価することが目的となり,②は,最終的に担当患者が獲得した機能・能力などをセラピストの総合的臨床技能として評価・分析することが目的となる.ただし②に関しては,疾患名はもとより,既往歴,年齢,性別などの患者個人因子について勘案し分析することが必須となる.
また,「学習支援の試み」としては,①学会・研修会・講習会への参加予算の確保,②図書予算・文献検索手段・SPSSなどの統計ソフトの確保のような主にハード面での支援と,①出張しやすい職場体制の構築,②スタッフの力量に合わせた出張命令の推奨,③呼吸療法認定士・心臓リハビリテーション(以下,心リハ)指導士・介護支援専門員・リンパドレナジスト資格取得の推奨,④大学院進学の推奨,のような主にソフト面での支援が存在する.
ここでは,上記分類に基づき,当院での現状と成果,ならびに課題と試みについて紹介する.
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