連載 外来看護がこれから目指すべき姿を描き出す・1【新連載】
地域包括ケアにおける手稲渓仁会病院の外来看護の機能と実践
田中 いずみ
1
,
東谷 朗子
1
,
佐藤 真弥美
1
,
杉原 由希子
1
,
宇都宮 宏子
2
1手稲渓仁会病院
2在宅ケア移行支援研究所 宇都宮宏子オフィス
pp.663-669
発行日 2023年8月10日
Published Date 2023/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686202450
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宇都宮(以下,太文字) 2018年度の診療報酬改定で,自宅などからの予定入院患者を対象に外来で入院前から支援を行った場合,「入院時支援加算」が認められるようになりました。これにより,入退院支援の一連のマネジメントプロセスにおいて外来看護の重要性が認識され,外来機能を基盤とする入退院支援が広がるだろうと考えていましたが,まだ各施設に取り組みが広がっていない実情があります。そこで,この企画では,先駆的に外来看護の充実に取り組んでいる施設を訪問し,どのような戦略を練り,院内外のシステムづくりに取り組んできたのかについてお話を伺っていきます。
さて,10年前に私が初めて手稲渓仁会病院を訪問した時にはすでに,「これからの入退院支援では外来看護の機能が重要になる」という認識のもと,入退院支援システムの中に外来看護機能が組み込まれていました。中でも,患者のセルフケア力を高めることなど,本来その方が持っている力をサポートすることへの看護の関わりを重視していたのがとても印象的でした。その後も貴院は,地域において患者さんを中心に据えた多職種・多施設協働のリーダーシップを取り,推進されてきたと感じています。
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