特集 チーム医療における理学療法士の役割
回復期リハビリテーションのチーム医療と理学療法士
木野田 典保
1
Noriyasu Kinoda
1
1永生病院リハビリテーション部
pp.927-935
発行日 2011年11月15日
Published Date 2011/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102110
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はじめに
近年,医療に関する情報が広く公開され,患者あるいは家族自身で医療サービスを吟味し選択できるようになった.そのため,選ばれるサービス提供者側も,質が高く安心で安全な医療を追求し始めている.例えば回復期リハビリテーション(以下,リハ)を巡る状況も,2000年の診療報酬制度の改定で回復期リハ病棟が導入されて以来,目まぐるしく変化してきた.質の向上を目的に全国で導入されつつあるいわゆる365日体制も,回復期におけるリハのあり方を大きく変えようとしている.しかしその一方で,提供するサービスの高度化と複雑化に伴う業務の増大により医療現場の許容量をすでに超えてしまっているとの指摘もある1).こうした状況の中で医療のあり方を見直そうとする取り組みのひとつとして「チーム医療」に注目が集まっており,様々な領域で実践がされつつある.本稿では永生病院でのチーム医療の実例を紹介するとともに,これからの回復期におけるチーム医療のあり方について整理し,その中での理学療法士の役割を考える.
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