とびら
East meets West
金尾 顕郎
1
1森ノ宮医療大学
pp.843
発行日 2010年10月15日
Published Date 2010/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101766
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「East meets West」.この言葉を聞くと,東洋医学と西洋医学の出会いを想起するのではないでしょうか.医学の歴史を遡れば,多くの場合Hippocrates(B. C. 460~355)にたどり着きます.彼は病気を超自然的な原始宗教や呪文から引き離し,その科学的な観察と正しい記録により近代医学の基盤を作ったとされています.さらに遡ると,太陽熱,火,水,温泉,マッサージなどを利用した治療法が,中国で黄帝内経,日本では古事記,日本書紀,風土記などに書かれ,エジプトやアラビアなどでも同じ紀元前3,000年ごろに同様のことが記されています.このような時代に起源をもつ医学が,科学の進歩により大きく発展し現代に引き継がれますが,いつの日か「東」と「西」に別かれ,独自の治療体系が生まれました.
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