1ページ講座 理学療法関連用語~正しい意味がわかりますか?
深部静脈血栓症
齋藤 圭介
1
1吉備国際大学保健科学部理学療法学科
pp.399
発行日 2010年5月15日
Published Date 2010/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101667
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
●深部静脈血栓症とは
深部静脈血栓症(deep venous thrombosis:以下,DVT)とは,血栓により深部静脈の内腔が閉塞し,静脈還流障害を来した状態を指す1).深部静脈は,下肢に送られた血液の大部分を心臓へ送り返す筋膜下の静脈であり,DVTは腸骨静脈から大腿静脈にかけて,ならびに膝窩静脈や下腿静脈に多く発生する1).本疾患は欧米人に多いが,近年では日本人でも発症頻度が高くなっている.男性より女性に多く,40歳以上の中高年に多い2).また左下肢に多く,左腸骨静脈が前面を交差する右腸骨動脈やS状結腸に圧迫され,血流がうっ滞する腸骨静脈圧迫症候群によるものとされている2).
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.