Japanese
English
短報
軽度脳血管性認知症患者の歩行距離の増加を目的とした応用行動分析学的介入
The intervention using applied behavior analysis for increase of walking distance in the patient with mild vascular dementia.
明﨑 禎輝
1
,
山﨑 裕司
2
,
松田 司直
1
,
浜岡 克伺
1
,
吉本 好延
1
,
吉村 晋
1
,
野村 卓生
3
,
佐藤 厚
4
Akezaki Yoshiteru
1
1厚生年金高知リハビリテーション病院リハビリテーション科
2高知リハビリテーション学院理学療法学科
3大阪府立大学総合リハビリテーション学部理学療法学専攻
4高知女子大学生活科学部健康栄養学科
キーワード:
応用行動分析学
,
歩行
,
運動強度
,
脳血管性認知症
Keyword:
応用行動分析学
,
歩行
,
運動強度
,
脳血管性認知症
pp.1017-1021
発行日 2009年11月15日
Published Date 2009/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101533
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要旨:本研究では,軽度脳血管性認知症症例に応用行動分析学的介入を行い,連続歩行距離の増加に対する有効性について検討した.研究デザインはシングルケースデザインのABA法を用いた.ベースライン期(phase A)では,歩行前に「できるだけ頑張って長く歩いて下さい」と声かけのみ行った.介入期(phase B)では,自宅復帰した際に必要となる歩行距離の教示,1日ごとの目標歩行距離の教示と,達成した際の注目・賞賛を行った.その後,ベースライン期と同様の消去期(phase A)を設けた.その結果,介入期において連続歩行距離と運動強度が増加し,消去期にはそれらの低下を認めた.これらのことから,今回行った応用行動分析学的介入は,本症例の連続歩行距離を増加させるうえで有効に機能したものと考えられた.
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