Japanese
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症例報告
応用行動分析学に基づく入浴動作練習法の検討―高次脳機能障害を有する脳血管障害患者に対する介入効果
Examination of bathing activities exercise method based on applied behavior analysis.: Effect of intervention on patient with cerebrovascular disorders who has higher brain functional disorder.
宮本 真明
1
,
長光 恵
1
,
鈴木 誠
2
,
森下 史子
3
Miyamoto Masaaki
1
1渕野辺総合病院リハビリテーション室
2川崎市立多摩病院リハビリテーション科
3済生会横浜市東部病院リハビリテーションセンター
キーワード:
入浴動作練習
,
応用行動分析学
,
半側空間無視
,
全般性注意障害
Keyword:
入浴動作練習
,
応用行動分析学
,
半側空間無視
,
全般性注意障害
pp.941-945
発行日 2007年11月15日
Published Date 2007/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101064
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要旨:応用行動分析学に基づいた日常生活活動練習により,左半側空間無視と全般性注意障害,病識の低下を主症状とする高次脳機能障害を呈した症例の入浴動作が改善するかについて,シングルケースデザインを用いて検討した.介入に先立ち,日常生活活動練習の個別性を考慮し,症例に即した入浴動作チェック表を作成した.先行刺激として入浴動作において認められた粗雑動作および危険行動を10項目に細分化し,明確な目標を設定した.また,時間遅延法を用い,自発的な目標行動の出現を促し,行動の改善が認められた場合には,賞賛とグラフの提示を行い強化刺激とした.
その結果,粗雑動作・危険行動が減少したことから,応用行動分析学に基づき先行刺激と後続刺激を整備した入浴動作練習は,本症例に対し効果的であったと考えられた.また,明確な目標の設定は高次脳機能障害を呈した本症例におけるモチベーションの維持にも効果的であった可能性が考えられた.
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