あんてな
平成20年度診療報酬改定の概要
泉 清徳
1
Izumi Kiyonori
1
1聖マリア病院リハビリテーション室
pp.707-713
発行日 2008年8月15日
Published Date 2008/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101241
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はじめに
2008年4月に診療報酬の改定が行われた.高齢社会,少子化問題,メタボリック対策,医師不足,後期高齢者制度問題など,医療を取り巻く問題は後を絶たないが,増大する医療費の削減,抑制は国としても急務であろう.そのようななか,診療報酬改定率(本体)は0.38%とわずかではあるがプラス改定となっている.しかし,薬価改定率においてはマイナス1.2%であり,全体改定率としてみればマイナス0.82%の改定となった.改定は病院勤務医の負担軽減,医療費の適正化・見直し,後期高齢者にふさわしい医療体制の整備などを柱に行われ,リハビリテーションにおいても“患者から見てわかりやすい医療を実現する”という基本方針に基づいて見直された.
今回の改定は,単なる診療点数や制度などの変更だけではなく,リハビリテーション医療に携わる者にとって非常に大きな意味をもつ改定ではないかと考えている.その点を踏まえ,本稿では今回の診療報酬改定の概要について解説する.
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