特集 診療報酬
平成16年度診療報酬改定について
手島 邦和
1
Teshima Kunikazu
1
1昭和大学保健医療学部
pp.805-809
発行日 2004年10月1日
Published Date 2004/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100571
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平成16年4月の診療報酬改定は平成14年度改定が史上初の本体マイナス改定であった情勢を引き継ぐ厳しい経済社会情勢での改定であった.この改定の特徴としては次の事柄があげられている.
その1は中央社会保険医療協議会(中医協)において改定幅が決定されたことである.最近の医療費改定幅は年末の予算編成時に政治ベースで決定していたが,今回は約20年ぶりに中医協の議論で改定幅が決定され,中医協の存在意義を高めたといえる.支払側の引下げ要求と診療側の引上げ要求の攻防の結果,本体±0となり,本体改定率ゼロでも基本的には改定は行うと認識されていた.しかし,DPC(診断群分類別包括評価)の拡大をめぐって,診療側と支払側が対立し,審議がストップし,予定された諮問・答申のスケジュールが変更になるなどの波乱もあったが,2月13日諮問,即日答申で決着した.
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