連載 脳神経外科保険診療の展望・1【新連載】
平成22年度の診療報酬改定の概要とその影響
神服 尚之
1
Naoyuki HATTORI
1
1日本大学医学部脳神経外科
1Department of Neurological Surgery,Nihon University School of Medicine
pp.83-92
発行日 2011年1月10日
Published Date 2011/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436101330
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Ⅰ.10年ぶりのプラス改定
2010(平成22)年度の診療報酬改定では,診療報酬本体を1.55%引き上げる一方,薬価・材料価格を1.36%引き下げ,全体で0.19%のプラス改定となった.診療報酬改定が全体でプラス改定になるのは,2000年度の改定以来,実に10年ぶりのことである.診療報酬改定率の内訳は,医科1.74%(入院3.03%,外来0.31%),歯科2.09%,調剤0.52%となった.薬価・材料価格の内訳は,薬価▲1.23%,材料価格▲0.13%である.
2010年度の医療費を36兆5,000億円として,改定率を医療費に換算すると,本体=約5,700億円(1.55%),医科=約4,800億円(1.74%),歯科=約600億円(2.09%),調剤=約300億円(0.52%)となる.医科は入院=約4,400億円(3.03%)と外来=約400億円(0.31%)に分けた(Fig. 1).
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